進化認知科学研究センター
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平成25年度(2013年)


広域科学専攻
進化認知科学
(責任教官:岡ノ谷一夫)

言語情報科学専攻
言語情報科学特別講義I
(責任教官:広瀬友紀)

                          

学融合プログラム
進化認知脳科学演習
(責任教員:岡ノ谷一夫)

日時

・10月1日(火),10月2日(水), 10月3日(木) 10:00〜17:00

場所 3号館 113教室
(担当者により適宜教室変更があり得る。その場合は掲示にて、または開講時に指示する。初日の集合場所は上記3号館 113教室である。)
講義概要
進化認知科学研究センターは、21世紀COEプログラム「心とことばー進化認知科学的展開」 (2003~2007)の成果を引き継ぎ、一つの専門分野にとどまらず、複眼的視点と複数の研究手法に通じた若手研究者の育成を目指し、領域横断的な人間総合科学を構築することを目標として活動を行っている。 本講義は、COEの活動の一環として提供されていた授業と同趣旨で、進化認知科学センター関連メンバーを中心に提供される大学院向け教育科目である。この科目では、心とことばに関わる諸領域の最新の研究成果に関する講義と、それぞれの領域の研究法の解説・演習を組み合わせて、異分野交流をはじめる手がかりを提供する。

履修上の注意
 この授業は,10月1日、2日、3日に実施する。講義内容の詳細等については、このウェブサイトに順次掲載する。なお、これまでに本講義を既に受講している場合は、本年度の受講は認められない。

履修登録方法
 履修を希望する学生は、以下の4点を厳守して下さい。

(1)以下の方法で仮登録をして下さい。
  ・所属・学年・学生証番号・氏名
 を明記したメールを、「集中講義仮登録」という件名で、
  office_at_ecs.c.u-tokyo.ac.jp ("_at_"は"@"に置き換えてください)
  宛てに9月23日(月)までに送付して下さい。

(2)実習の都合で履修定員は20名です(希望者多数の場合は抽選)。受講者には複数の講義のレポート提出が義務付けられます(聴講のみ希望の方はその旨明記してください。その場合、実習には参加できないかもしれません)。

(3)10月1日(火)の授業(3号館 113教室)に必ず出席し、授業実施の時間・場所等についての説明を受けて下さい。

(4)正式な履修登録は、授業終了後、他の冬学期科目を登録する際に忘れないように登録して下さい。

10月1日(火) 10:00〜13:00

担当:高橋麻理子 (東京大学 進化認知科学研究センター)
講義内容:動物と人間の音声コミュニケーションの特徴について,主に行動生態学の視点から概観する。はじめに,動物が用いる音声の多様性,その役割や進化について解説する。次に,動物研究と同じ手法で人間の音声を分析・考察した研究を紹介し,音声解析ソフトを使って自分の声から音声パラメータを取り出す手続きを体験する。最後に,人間に近縁な類人猿の「言語研究」について簡単に紹介する。

10月1日(火) 14:00〜17:00

担当:小林由紀 (東京大学 進化認知科学研究センター)
講義内容:脳波測定は、ヒトの脳から生じる電気活動を記録し観察する方法である。前半は脳波の基礎知識と測定手法、解析手法について簡単に講義する。後半は4,5人のグループに分かれて,脳活動の計測と簡単な解析を体験する。

10月2日(水)10:00〜13:00  

担当:松田剛 (東京大学 総合文化研究科)
講義内容:非侵襲脳活動計測法の1つである近赤外分光法(光トポグラフィ)について,その原理や特長,解析方法などを紹介した後,グループに分かれて前頭前野の活動計測を体験してもらう。教科書的な内容だけでなく,実際に計測する際に直面する様々な問題とその対策についても言及する。

10月2日(水) 14:00〜17:00

担当:関義正 (東京大学 進化認知科学研究センター)
講義内容:ことばを話すには,聴覚経験に基づく新たな発声パターンの習得が不可欠である。多くの動物の「なきごえ」が先天的に決まっている一方,オウムや九官鳥は声まね上手である。本講義では,発声パターンを後天的に獲得する能力とそれに関わる模倣・同調の神経行動学研究を紹介する。また,ことばの理解には文法能力が不可欠であるわけだが、動物による文法構造認知の研究も紹介する。実習として,トリの発声行動の観察・記録と簡単な解析をおこなう。

10月3日(木) 10:00〜13:00

担当:中谷裕教(科学技術振興機構 岡ノ谷ERATOプロジェクト)
講義内容:将棋のプロ棋士を対象にして行った研究を題材として、直観に関わる認知機能の特性や脳活動について講義する。コンピュータと脳はともに情報を処理するシステムであるが、その特性は大きく異なる。例えば、大量のデータを事前に定められたプログラムに従って素早くかつ正確に処理することはコンピュータの得意とすることであるが、複雑な事柄を経験や知識を頼りに直観的に把握することはできない。直観をキーワードとして脳における認知情報処理について考えてみる。また、認知特性の評価に関する実験を体験する。

10月3日(木) 14:00〜17:00

担当:新井学 (東京大学 総合文化研究科)
講義内容:「私たちはどのように文を理解しているか」をテーマとし、文理解研究における重要なトピックと今までの研究成果を紹介する。特に漸進的処理(Incremental processing)によっておこる解釈の曖昧性と処理コストの関係性に焦点を絞り、Garden-path modelとConstraint-based modelsに代表される文処理モデルや、Surprisal theoryなどの数理モデルが実際の実験データをどのように説明することが可能か検討する。

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