進化認知科学研究センター
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活動内容Top活動内容2003

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第4回COE共催研究会
日本認知療法学会
研修ワークショップ
日時 2003年12月15日 14:00〜17:00
(日本心理学会第51回大会)
場所 東京大学駒場キャンパス16号館
講演者
タイトル
ティル・ワイクス(ロンドン大学 精神医学研究所 教授)
統合失調症に対する認知リハビリテーション療法
ワイクス教授は、ロンドン大学 精神医学研究所 心理学科において臨床心理学および精神科リハビリテーションを担当している。ワイクス教授は、統合失調症に対する認知リハビリテーション療法を新たに開発したことで著名であり、世界的な注目を浴びている。今回は、丹羽真一教授の招きにより、公開シンポジウムのために来日したが、この機会を利用して、本COEの共催により、日本認知療法学会の研修ワークショップを開催した。平日の日中にもかかわらず、ワークショップには70人ほどの聴衆が集まった。この領域に対する日本の心理学者の強い興味を示している。ワークショップでは、認知リハビリテーション療法の理論と臨床場面でどのように用いるかについて、具体的な説明がなされた。この方法は、いろいろな心理学的な訓練方法を用いて、統合失調症の認知機能をトレーニングする方法であり、治療マニュアルも作られている。認知心理学や神経心理学などで使われている認知課題や図版をうまく利用しており、心理学と心理療法のインターフェースをなしている。また、心理アセスメントと心理療法とがうまく結びついた方法である。この方法の治療効果も確かめられている。fMRIを用いて、治療後に脳の血流量が増えたという研究結果もある。今回のワークショップは、今後の日本の臨床心理学に大きな影響を与えるものと期待される。ワークショップの内容は翻訳・出版の予定である。